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2004.12.24

月刊ランティエ創刊

テレビの中の月
 角川春樹事務所から『ランティエ』という雑誌が創刊された.
 
 朝の電車で,ふと目を上げると『ランティエ』の吊り広告に気がついた.面白そうなので昼休みに買ってみた.
 
 「ランティエ」とは高等遊民のことだそうで,これはそもそも漱石が提案したのだと思っていたが,ま,いいか.「高等遊民」ではなく「ランティエ」という言葉をどこかで聞いたような気がしたが,思い出した.澁澤龍彦の『イタリアの夢魔』が角川春樹事務所のランティエ叢書から出ている.この一冊を読んだのだった.
 
 雑誌を眺めて最初に感じたのは「この読者ターゲットは何歳だろう?」だった.多分,団塊の世代から新人類世代に向かって10年というところか.世知辛いいま,果たして世俗を脱することに成功している中年以降はどれほど存在するのか疑問だが,姿勢と方向性は認めたいと思う.
 
 だが,女性を扱ったのはいけない.これは間違っている.女性を扱うなら生身の女性ではなく,既に死んでしまって伝説になっているとか,絵画などの芸術に描かれた女性でなければならない.そうでなければ,不良は単なる不良である.ガラが悪いだけだ.
 
 “知的”を標榜するのであれば,とにかく想像力を駆使した美を最初に追い求めるべきだろう.生身の女性は一番最後で構わない.生身の女性は世俗すれすれのところで回遊しているのだから.
 
 たとえば,ラファエロの描く聖母の持つあどけなさと色っぽさと,日本独特の稚児文化についての関連性について10回に渡って連載する――とか,そういう美を追ってもらいたいもんだと思う.こういう美は,走るために生まれてきた車の美に通じるし,できれば最新鋭戦闘機の流線型の美へと敷衍してもらいたいもんだ.
 
 不良は糖尿病など気にしないものだ.いきなりタイアップ広告ページが出てきて,そこだけ「毎日ライフ」になっているのも違和感を感じる.これでは,チマチマした不良ではないか.
 
 品のよい不良を目指してもらいたい.品のよい不良といえば,たとえばアルフレッド・ダンヒルのような線かな.とすると,発売日が同じ『エスクァイア』とかを思い出してしまうのだが,はて,日本路線でどこまで平成の紳士達を鼓舞できるか,取り敢えずは注目したい雑誌の登場である.
 

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