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2005.01.24

やつらが来る

黄昏の北空

 先週のNHKで放送された「特報首都圏」を見て,田舎の父親がウェブログに興味を持ったようだ.「ブログて知っていると思うけど?」という遠回しな携帯メールが来たので,何だろうと思い電話をかけてみた.番組を見終えてメールを送ってきたらしい.こちらが帰宅して玄関で靴を脱いだタイミングだった.
 
 「ここ2~3年で普及してきたらしいけど,お前のクチから一度も聞いたことがないから,どうしてだろうと思った」だと.
 
 う~ん.確かに静観していたし,いわゆる「ブログ」というやつが仕事と直結していなかったし,数年前から自前でそんなプログラムを作って,会社のホームページの更新に使っていたので,目新しさがなかったし――.
 
 ウェブとXMLの応用による第三のメディアとして普及を続けるブログは,七十男の興味を引くだけの引力を持ち始めたのかな.
 
 誰が云っていたか書いていたか忘れてしまったが,ネットやウェブの発展と普及は,人々の意識をグローバル化するかに見えて,その実,ローカルな特定領域に閉じ込めてゆく.あまりにも広大にして膨大な情報の海から,自分にとって有意な事柄を取り出せなくなるため,人々の関心は拡散するのではなく,自ら視野を狭めることで求心力を持とうとする.だから,そこに必要になるのは,極私的,極地域的な情報だ――みたいな意見があった.
 
 別の意見としては,莫大な情報を交通整理するための編集者がいまこそ必要とされている.すなわち,ネットワーク社会における新しい権威だ――みたいなのもあった.
 
 どちらも本当らしいけど,実際,この先はどうなるんだろうか.Googleや Yahooで検索すると,検索結果にウェブログが含まれる率が上がってきたのはここ1~2年のことだ.その分,かつての紙媒体が持っていたような権威とか信憑性とかが,ネットの情報においては薄れてしまうのだろう.ちょっとした調べモノでも,検索結果を素直に信用できないかもしれない.そのとき我々は何をもって「この情報は確からしい」と判断するのだろうか.
 
 「学生が,課題をネットで調べるだけで満足して,そのまま検証もせずにレポートを書いてくる」と叔母が嘆いていた.この流れはどうしようもないのかもしれない.
 
 であるとしたら,少なくとも私くらいは,真剣に自分の文章に責任を持ちたいと思うのである.たぶん父親の世代が,これから大挙してこの世界にやってくる.そのとき,彼らに負けないだけの考えや気骨を持ちたいと思うし,彼らの叡智に敬意をささげつつ学びたいと思う.
 
 

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