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2008.05.05

<メモ>働くことがイヤな人のための本

(中島義道著、新潮文庫)

ピンときたところをメモ。おぼえがきとして。高邁だがステロタイプな意見にくたびれたときに効果的、かも。合理的に考えないで、効率的に考えてしまいそうな自分を戒めるときにも。それから Not To Doというか、“劣後順位”の考え方はここと通じているかもしれない。


p.16
真剣に悩んでいたことをふっと忘れるふりをしてしまい、そのまま自分をごまかして死に向かって駆け抜けるのだ。

あなた方の悩みはとても健全な悩みなのだから、それを大切にしなければならない。

p.48
「納得したい!」という情緒に引きずられるなということだ。ものごとをはひたすら細部を見なければならない。

p.61
とすると、きみはみずからの欲求に耳を塞ぐのではなく、逆にその声からわずかなヒントでも見いだして、何をすべきかを徹底的に考えなければならない。あえて言おう。きみのような青年は、たとえ不幸になっても、「身のほどを知らない」生き方を熱心に探究すべきだと思う。たとえ、きみが不幸に陥り家族など周囲の者を不幸に落としいれることになろうとも、その生き方を貫くよりほかしかたないと思う。

仕事に対する理念がはなはだ高くて、どうしてもそれを下げることができないきみは、その道をとことんまで行くしかない。

p.71
そして、残酷なことに、いかに努力しようとほとんどの人はその限られた微小な分野でさえ一番にはなれないい。仕事に挑むかぎり負けるのだ。負けつづけるのだ。私はこうした生き方こそ、真摯な充実した人生なのだと思う。何かに賭けたものを襲うその苦しさこそ、あえて言えば仕事の醍醐味だと思う。

p.95
だから、何度も確認しておくが、どう動いてもわれわれは無条件に道徳的に正しい行為はできないのだ。それを志すことはできる。しかし、実現できないのである。

p.162
大成した者たちはどうでもいいのだ。天才たちのことは放っておこうではないか。足元をよく見ようではないか。

p.184
それは何かとさらに問えば、何はさておいても第一に真実をめざすという態度のうちに潜んでいる。




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