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2016年3月

2016.03.31

実物を見るのが大切だ。

故障かな? と叩く世代と、叩かない世代

先日、職場で使っている NASの引っ越しがありました。NASについては、次の説明がわかりやすいかも。

NASとは、ネットワークに直接接続し、コンピュータなどからネットワークを通じてアクセスできる外部記憶装置(ストレージ)。 企業や家庭内のLANで共有ファイルなどの保存に利用されたり、デジタルビデオレコーダー(HDDレコーダーやBlu-rayレコーダー)が動画の保存先として利用したりする。
NASとは|ネットワークアタッチトストレージ|ネットワーク接続 ...
e-words.jp/w/NAS.html

とりあえず担当の若い人の横に機械を積み上げて、通電、ネットワーク接続と設定をやって、使えることを確認してシャットダウン。LANケーブルが無いので適当に調達してねー、とお任せ。

翌日、本格的に使おうとした若い人から「NASにLANケーブルをつないだけど見られない」とヘルプ。どれどれと行ってみると、かたわらの積み上げた NAS本体の電源のランプが消灯している。電源が入っていないのです。LANケーブルをつなげばすぐに使えると思ってたみたいですね。そこで話を訊いたりしてわかってきたのは、その若い人は装置の実物を見る必要なんてなくて、なんでも自分のパソコンの画面上で確認したりセットしたりできるのが当たり前と思い込んでいるようなのです。

まあ、確かに NASとかサーバのような機械類は、大概がデータセンターの奥にあるラックに収納されていて、普段は目に触れるようなものではありません。パソコンの画面上でも、良くてアイコンという象徴的なグラフィック、下手するとシステム設定の中に書き込まれた IPアドレスという文字の並びだけの場合もあるわけです。

なので、「つながらない」とか「見えない」といった障害が起きた時に使える情報が、ディスプレイに表示されているものだけに限られてしまうわけです。データセンターの中の機械類では仕方ないのでしょうけど。ただ、対応のレパートリーを広げるために、実物に手で触れるという経験は大切だろうとは思うのです。一度でもいいから、実物に手を触れたという、ちょっとした経験があるだけでも違ってくるのかもしれません。

私自身は「つかないなら叩け」世代ですから、実物を見たがるというクセがある。そして、見たものには触れてみる。触れたものはバラしてみる。動いている NASやサーバの出す空冷ファンの唸り音とか、かすかな振動や温かさ、サーバ室の独特の匂いのような、見たり触れたり嗅いだりしてきたことで。障害対応時の気持ちが幾分救われている気がします。

新年度が始まりますが、若い人も先ずは自分が仕事で使うパソコンやルーターの裏側を見たり、匂いをかいでみましょう。出来ればサーバ室の中も見せてもらって、サーバに触れてみるといいかもしれませんね。

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2016.03.30

Chromeブラウザの新規ウィンドウの位置に違和感。

仕事で使っている Windows7ではデフォルトのブラウザは IEですが、Googleの Chromeブラウザを普段使いのブラウザとして使い始めました。Firefoxが 45になってから、午後になると重たくなって使い物にならないからです。

Chromeブラウザで新しくウィンドウを開くと、直前のウィンドウの右下にずれて表示されるのに違和感を感じます。ウィンドウの高さ(=height)を一杯にして使っていますが、新規ウィンドウを開くたびにずんずんとウィンドウが右下に潜っていってしまいます。職場で、この違和感についての声を聞かないのですが、みんな気にならないのかな? 新規ウィンドウではなく、新規タブを開いて使っているのでしょうか。

私の使い方では、[Alt]+[Tab]でウィンドウを切り替えて仕事をするのが普通のスタイルなので、新規ウィンドウが便利なんですけど。

Firefoxでは水平にずれる

Firefoxで新しいウィンドウを開くと、右下にずれて表示されます。これはウィンドウの高さが、ディスプレイの高さよりも小さくて、ウィンドウの周囲にゆとりがあるときです。ウィンドウの高さを表示できる範囲いっぱいまで広げてやると、新しいウィンドウは右に水平にずれて表示されます。

ディスプレイの右端まで行って、このままではウィンドウの全てが表示しきれない=右側にはみ出してしまうときには、左側に表示され始めます。以降、右にずれながら表示されるのは最初と同じ。Firefoxは、開かれているウィンドウの大きさと、パソコンのディスプレイの大きさの関係を考えていることがわかります。

写真:Firefoxで複数のウィンドウを開いた場合

Chromeブラウザでは右下にずれる

Chromeブラウザでも新しいウィンドウを開くと右下にずれますが、ウィンドウの高さがディスプレイいっぱいいっぱいでも、構わず右下にずれていきます。どこまでもどこまでも……。そして、ディスプレイの右端まで行ってもそのまま……。(自宅の Windows10でも同じでした)

この理由というか原因は、

  1. Chromeは、ウィンドウの大きさとディスプレイの広さを考慮していない。
  2. 考慮しているけれども、新しいウィンドウを開くなんて使い方は想定していない。
  3. つまり、Chromeブラウザだけを愛して欲しい。

という Googleから利用者に向けてのラブコールなのかな? と。であれば、それに応えるためには、私たちは Chromebookを買わねばなりませんね、

写真:Chromeで複数のウィンドウを開いた場合

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2016.03.29

「落ち神さん、来てるね」

世界理解装置としての「神様」。落ち神さんとか祟り神さんとか憑くとか

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( By SC36 - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=19810911 )

我が家には、よく「神様」がやってきます。いわゆる「貧乏神」さんとか「祟り神」さんのたぐいで、我が家では「落ち神さん」と呼んでいます。なぜ「落ち」なのかというと、何かを取り落としたり、棚からモノが落ちたりといったことが立て続けに起こるからです。

心霊現象が起きているのではなく、単に取り扱う人間が疲れていたりとか不注意であったりとかが原因の、軽微な事故の連続なわけですが、うちではそれらを「落ち神さん」と呼んで気をつけるようにしています。

「ほら、落ち神さんが来てるよ。落とさないよう持っていきなさい」とか「落ち神さんが落とさないように、きちんとしまっておきなさい」のように、大体は子どもに注意を促したり、何か失敗したときに「あちゃ、落ち神さんが来てるわ!」と言い訳の代わりに使ったりしています。「落ち神さん」の親戚で「当たり神さん」というのも発明しました。こちらはモノや人をぶつけるのが専門です。

こういう「○○神」というのは、「八百万の神」とか「つくも神」を前提とした世界の見方かな、と思うのです。多神教というやつですね。でもって、世界全体が「八百万の神さまの世界」になりつつあるのかなとも思うわけです。「神」というのは、何かの因果関係を備えたブラックボックスを一言で言い表すのに便利な概念です。

入力→(ブラックボックス)→出力。

ブラックボックスの中では何かが起きているのですが、普通の人にはわかりません。でも、分からなくても困らないのです。確率的に何かを期待できる、ただそれだけで大方の人は納得できます。期待される何かを想定して、こちらも振舞えばいい、ただそれだけのことです。

IoT(モノのインターネット、Internet of Things)というのが「八百万の神」というブラックボックスとして、これからものすごい勢いで世界に広がるんじゃないか、そのとき、多神教的な考え方を背景としている私たちにとっては、日常生活に素早くしっくりと馴染むんじゃないかな、と思うわけです。(ただし、消費者としての日常生活にIoTが馴染むということ=IoTの提供者に食い物にされるんじゃないか――という危惧があることは気をつけておきましょう)

そして、ソーシャルグラフやAIのような、非・個人的な意志を背景としたコンピューティングの結果が、ますますそのような「八百万の神」さんに擬似的な人格を与えるようになるのかもしれません。そのとき、私たちはそこに神さまの「動機」のようなものを感じとるようになるのかもしれませんね。

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2016.03.28

都市機能の仮想化が進む。

都市の上に Dockerの要領で街区を広げる


( By Morio - Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=16835714 )

「仮想化」については次の説明が簡潔かも。


仮想化とは、サーバーなどのハードウェア内のリソース(CPU、メモリ、ディスク)を、物理的な構成にとらわれずに、論理的に統合・分割できる技術のことです。
仮想化 - 日立システムズのVMwareソリューション
www.vsolution.jp/vmware/virtualization_guide/01/


本音と建前にたとえることも出来ると思うのです。建前では「コレコレの領分はコレコレのために使うんだよ」というのがあるわけですが、「でも、ちょっとソコ余ってんじゃん? だったら少し貸してよ」のような実際問題には「ま、いっか、お互い様だし」(=本音)という具合に。

かつてのハードウェアの時代には、一旦、何かの枠組を作ってしまうと、その枠組を越えたり、枠組を変更したりするのは難しかったわけですが、コンピュータの力でその辺の枠組がやわらかくなってきました。融通が利く、というやつです。UberとかAirbnbなんてのが分かりやすい例かと。

そうすると、いまは商品やサービスというものがやわらかくなってきていますが、それを容れる都市そのものが柔らかくなる=仮想化されているという景色が普通に見られるようになるのも時間の問題かと思うわけです。

基本的な都市のインフラの上に、暫定的に「○○地区」のようなものを設定して、たとえば期間限定でファブラボが集まった小規模の工場区域だったり、同じ地区があるときにはバイオ関連企業グループが集まってみたり、あるときには街区規模でアパレル系の展示スペースになったりといった具合に。

まるで都市の上にDockerを広げて色々な都市環境を実験的に試してみる、そしてそこには企業や組織だけでなく、そこで働く人や、その人達の家族(高齢者・子どもを含む)の居住空間も含めてみると、そこから得られる膨大な知見を将来の政策や行政に活かせるのではないかとも思うわけです。

その時、私たちは既にコンピュータやスマホといった端末装置=計算する箱に相対しているのではなく、既に「都市という計算する箱」の中に暮らしているわけです。部屋、町、都市といった重層的な物理的な箱が、その機能が固定されない仮想化された空間の中に。ただし、そこは「仮設」ではありません。恒久的にその機能を発揮し続けることも出来る、それなりの耐久性も備えていなければなりません。

すると、それらを組み込むための建物や敷地はどのように設計されるべきなんだろうか、などと考えてしまいました。おそらくは、最大公約数的な仕様として「バリアフリー」の視点が重要なのかなと。そこさえ押さえておけば、あとは上モノを取り替えるだけで素早く都市レベルでの実験が可能になるんじゃなかろうか、と思うわけです。「特区」なんかよりもずっと進行速度が早くて小回りが利く仕掛けです。

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【これは便利】Windows で素早く「ペイント」を呼び出す

画像をちょこちょこと Windowsで編集する工夫についてご紹介。

Windowsには、アクセサリとして「ペイント」というツールが最初から入っていますが、むかしは全然使い物にならなくて、仕方なしにプリンタに付録でくっついてきた簡易版のペイントソフトを使ったりしていました。でも、Windows7や Windows10のペイントは、ブログにアップする画像の編集ぐらいだったら十分にこなせます。

この「ペイント」、初期状態だと、スタート・メニューのかなり深いところに隠されていて呼び出すのが面倒。なので、簡単に呼び出せるように工夫しています。手順は次の通り。( Windows7 の場合)

  1. スタートメニューを開いて「すべてのプログラム」>「アクセサリ」>「ペイント」を見つけます。(Windows7)。

  2. 見つけた「ペイント」を右クリックして「プロパティ」を開きます。

  3. 「全般」タブで「ペイント」と書かれたテキストフォームがありますので、キーボードで先頭に適当な半角文字を追加します。私は「Q_ペイント」としました。

  4. 「OK」ボタンで「プロパティ」を閉じます。

さて、これで準備は完了。次は呼び出す方法です。

  1. 「スタート」ボタンをクリック。このとき、キーボードの Windowsキーの方が素早いですね。

  2. キーボードから「Q」( アルファベットのキュー )を押す。大文字でも小文字でも、どちらでもかまいません。

  3. 名前が「Q」で始まるものが一覧表示されるので、「Q_ペイント」を選んでエンターを押す。

以上です。Windows10でも同じ要領です。

基本は、「アイコンのプロパティで適当な頭文字の名前に変更する」ということです。 「ペイント」に限らず使える小技でした。

(Windows 7)

010

020

030

040


(Windows 10)

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【これは便利】Windowsでは「F11」キーとCtrl+[+]で集中する。

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Windows上のウェブブラウザで仕事に集中する小技を紹介。

キーボード上部に並ぶ「F1」「F2」……といった機能キーのうち、「F11」は一番手前に表示されているウィンドウを最大化します。画面一杯に、一枚のウィンドウだけが最大化されて表示されるので、ウェブブラウザで読んだり書いたりするときに、他のウィンドウの「ノイズ」から今の自分の集中力を守ることが出来ます。

角度135度のエンジニア座りと組み合わせると最強かもしれません。そのとき、画面が遠くて文字が小さいならば、Ctrlキーを押しながら「+」キーを何回か押して文字を大きくしましょう。「F11」キーでウィンドウが最大化されているので、125%くらいに大きくしても狭くありません。

ウィンドウの最大化を解除するときには、もう一度「F11」キーを押します。文字の拡大を解除して最初の大きさに戻すときには Ctrlキーを押しながら「0」キーを押しましょう(ゼロですよ)。

主なブラウザは、拡大表示の状態をおぼえているので、次にアクセスした時にも大きな文字で読めて便利です。

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2016.03.23

紙はチョベ川のパピルスで作る。

小2の息子はチョコレートが大好きで、朝パンにもチョコスプレッドの類を塗ったくって食べるわけです。ハーシーの「チョコレートシロップ」とホイップクリームを挟んで食べていたのですが、最近は、ヴェルデの「ディスペンパック ブラック&ホワイト」がお気に入り。近所のスーパーで4パック入りを買ってきたところ、さっさと自分で開けて賞味していたわけです。

でも、その包装紙が燃えるゴミと一緒に捨ててあったので「プラはリサイクルだよ」という話から、プラスティックは石油からできるんだけど、石油はどうやってできるのか、プラスティックはどういう具合に再生されるのか――のような話になり、そうだ、紙もリサイクルだよね、紙がどうやって作られるか知ってる? と、息子に訊いたところ、自信満々で返ってきた答えが――

「紙はチョベ川のパピルスで作るんだよ」

でした。へ? チョベ川? なに、それ、知らない。ていうか、紙は木から作るんだよ。

「ちがうよ、チョベ川のパピルスだよ」

と確信に満ちて反論するわけです。そして持ってきたのが、ジャポニカ学習帳の「かんじれんしゅう」。

ひっくり返すと、そこに確かに「チョベ川」が。(写真クリックで拡大)

説明文には、ちゃんと「今はさまざまな木材から紙を作っています。」と書いてあるけれども、写真のチカラには負けてしまっているようです。息子の世界では、学校のプリントも、ノートも、毎日配達される新聞紙も、学童のコロコロコミックも、紙はチョベ川のパピルスから作られているようです。かわいいやつ。

ちなみに、チョベ川というのはアフリカのボツワナという国にあるチョベ国立公園の北を流れている川だそうで、たくさんのアフリカゾウが乾季を過ごすそうです。

テロとか内戦とか民族紛争とかが落ち着いて、オヤジになった息子が自分の子どもを連れてゾウ見物に行ったりして、チョベ川のほとりで小学校時代のジャポニカ学習帳を思い出して、「紙はチョベ川のパピルスから作るんだと、お父さんは子どもの頃に信じていたんだよ」のような話をしたら面白いかな、と思いました。

でも、なんで「かんじれんしゅう」帳にチョベ川のパピルスなんだよ。ジャポニカ学習帳って、その辺、どういう編集方針なのかわからなくて、いつもちょっとだけうろたえてしまいます。

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30年前に買った無印良品のマグカップが壊れた。

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いや、もう、文字通りその通りです。持ち手の部分の上部が、洗っているとポロリと。

このカップは科学万博の頃の筑波西武に入っていた無印良品で買ったのでした。初めて親元を離れて一人きりで暮らさねばならない不安と解放感とがごちゃごちゃに混じりあって、毎日ふわふわしてました。目ざめた寮の窓の外には黒い栗林、そして霧のような靄のようなものが漂っている中を、学食へ朝食を食べに毎日通っていました。

生まれて初めて食べたチクワの磯辺揚げが美味しかった。いまでも好きです。

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JapanLocal.info 不調です。更新が止まっています。

ご迷惑をおかけしますが、
修理まで今しばらくお待ち下さい。

というか、そろそろレスポンシブにするとか考えています。
httpsにしろとか、スマホファーストにしろとか、Googleさんもうるさいし。

都道府県庁の新着情報 JapanLocal.info

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2016.03.22

「車内トラブル」じゃなくて「喧嘩」て言えばいいのに。

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( Cat fight / shoutsfromtheabyss )

けさ(2016年3月22日)の「決闘! 武蔵藤沢」のおかげで、大変な通勤でした。自宅を出る前に、Yahoo Japan & レスキュー・ナウのメールでダイヤが乱れてそうだな、というのはわかっていたつもりでしたが、こんなに酷いことになっているとは知りませんでした。本当に「喧嘩」だったんでしょうか。

路線名:西武池袋線

07:02頃、武蔵藤沢駅で車内安全確認を行った影響で、一部列車に遅れが出ています。
(3月22日7時24分現在) Yahoo Japan & レスキュー・ナウより

【参考】西武池袋線 武蔵藤沢駅と所沢駅で客同士の車内トラブル 警察も出動する騒動「警察乗せたまま行きまーす」 - NAVER まとめ

「火事と喧嘩は江戸の花」とはいうけど、武蔵藤沢なんて同じ沿線に住んでいて初めて聞くような西方で起きた列車内喧嘩のおかげで、大いに迷惑な週初めだったわけです。だって、西武池袋線、東京メトロ有楽町線、副都心線、東急東横線、みなとみらい線という具合に、もしかしてこれで営業キロ数、百キロ超えてますか? 

流域面積というのがありますが、交通機関の“流域面積”なんてものがあったら、何百平方キロになるんでしょうか。そんな広大な範囲、多くの人びとに、千万単位かもしれない損害を与えるなんて、どんなに偉い人達の、素晴らしい喧嘩だったんでしょうか。相当に高尚な問題についての高貴な戦いだったのでしょうね。

下り電車が特にひどい影響を受けたようで、普段なら30分くらいの通学をしている息子のお友達は、きょうの「車内トラブル」のおかげで学校まで2時間かかってしまったらしいです。つまらない意地の張り合いだか何だか知らないけど、大人の都合でこうやって子どもが迷惑を被っている、その辺に思いが至らないという時点で喧嘩の当事者からは各種権利を剥奪してもいいんじゃないか、とか過激なことを考えたくなるわけです。(「車内トラブル」が喧嘩だったとして)

間接的であっても、そのように理不尽にも子どもがいじめられているような状況を聞くと、私は少々逆上気味になってしまうわけですが、ほんとに、もう、名前も顔も住所も晒してしまえ! と叫びたくなるわけです。少なくとも、当事者の年齢と職業くらいは知りたいですね。「◯◯の世代の会×員」とかね。

今朝の「車内トラブル」が客同士の喧嘩であったとして(あくまでも想定としての前提です。だって鉄道会社もマスコミも「喧嘩」とは言ってないでしょ? あくまでもネット上の目撃情報なわけですから)、だったら、鉄道も「車内トラブル」なんて奥歯にピスタチオのかけらが挟まったような表現はやめて、「喧嘩」としっかり乗客に知らせてもらいたいもんです。そう。「喧嘩」

わくわくしません? 


おっ、やりやがっったな、へへ、どこのどいつだい、こんな週初めの朝っぱらからやりやがって、しょーがねーなー、コンチクショウ、とぃ。……さて、と、きょうの中継は、と

てな具合に、運悪く同乗してしまった乗客の皆さんにはスマホで喧嘩の様子をネットに動画で中継してもらうわけです。そのために鉄道各社も車内Wi-Fiの整備に力を入れます。ニコ動辺りが急遽、特別編成の生中継番組をささっとセットアップして、

さあ、もりあがってきました。みなさん、おはようございます。けさお送りするのは題して『贅武池骸線  決闘! 御鎖無事澤』。解説はお馴染み、通勤電車に揺られて30年、シャッチー・クロウさんです。シャッチーさん、おはようございます!

いやいや、おはようございます。いやー、なんと記録を調べたら15ヶ月ぶりの喧嘩中継ですからね、胸踊りますね。こういうことでもないと、殺伐とした毎日の通勤時間に人生を費やす意味がありませんからねー

そうですね、クロウさん! さて、きょうの放送は、ズニーター文庫とふりかけのゴリタマの提供でお送りします。スポンサーからは現場の中継協力ユーザにそれぞれ1500ヌルポをご進呈しますよー

それと、きょうはですね、現場からの情報によると20人ほどの方がご協力くださってますからね、十分に360度VRモードでの動画提供が可能です。お持ちの方は是非 Googleカードボードでの視聴をお試しくださいね。こちらの技術スタッフも存分に才能の無駄遣いをして、動画つぎはぎでグリグリ動かせるよう頑張ります!

おっと、さっそくハッシュタグつきでツイートだ。えーと、目の前7人がけで3人カードボードだした。わろたwww いやー、流行ってますね、すっかり、通勤カードボード

そりゃそうでしょ、最近は駅売店でも売ってますからね


こんな具合に「車内トラブル」をエンターテイメントにして、思いっきり顔出しすればいい。莫迦らしくて喧嘩するやつはいなくなるよ。 それくらい、今日は怒っています。(全日空のシステムトラブルが重大なのはわかるけど、地方ニュースに一言も無いってどういうこと?)

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2016.03.11

2011年3月11日の日記

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(2年前の3月11日に書きかけだったエントリです。2011年の震災翌日にメモしたものです。名前など書き換えてありますが概ね、書いた当時のままです)

2011年3月12日(土) 8時45分 ダイニング
 昨日からのことを書いておこう。

 午後2時47分の 職場からのメールを読んでいたら揺れ始めた。どこまで揺れが激しくなるのかわからない、というのが恐怖の主な理由だったと思う。揺れがおさまるまで長い時間がかかった。物がぶつかったり落ちて割れたりする音がする。あとで見ると、納戸のたんすの上の靴箱などが落ちていて、シェービングカップが粉々だった。コロンの瓶がすべて落ちて、一番のお気に入りのブルガリ・ノッテの首が折れて、本の上にこぼれている。iPhone同人誌の作り方と、KORGの入門本が被害にあった。仕方が無いのでカバーを廃棄。そのほか、アスプルンド本がやられているかんじ。

 洗面所のバケツが落ちている。息子の浴室おもちゃが洗面台の中に落ちている。排水口に網をつけておかないと小間物が入ってしまうな、と思った。今回は大丈夫。

 ガスが止まっていたので、メータのボタンを押して復帰動作。確認が終わるまで3分かかるそうだけど(ネットで東京ガスのページで調べた)、途中で給湯器で「戻ったかな」と試したので2回くらいやり直した。

 ところで、地震直後にテレビをつけると、地上波のNHK総合が真っ暗。なのでBS1に切り替えたところ、大地震だとわかる。取り敢えずカミサンにメール。無事を確認して神奈川、長崎にメール連絡。息子が心配だったけど、余震があるようなのでしばらくテレビとラジオをつけて様子を見た。

 1時間弱で、抗がん剤の副作用で出来た傷を保護しているテープを交換して、その頃にカミサンから「(息子を)迎えに」メール。ジャンパー羽織って帽子をかぶり(頭部保護)、小ショルダーに絆創膏とかスマホとか入れて、背中には念のため息子の紙パンツとウインドブレーカーの入ったリュック。

 保育園に迎えにゆくと玄関の扉が開いていて、ぼつぼつお母さんたちが迎えに来ている。中は明かりが消えていて、先生たちは白ヘルメット。息子も含め2歳組の部屋に集まり、オレンジ色の保育園の防災頭巾。先生が絵本を読んであげていた。

 荷物は既にまとめられていて、息子にコートを着せ、靴下、そしてベビーカーで退出。

 つけっぱなしのテレビのうちに帰ってみると、ますます被害がひどくなっている。

 大津波をリアルタイムで見るなんて、多分これが最初で最後なんじゃないだろうか。マグニチュード8.8。

 東京の鉄道はすべて止まっていて徒歩点検のため復旧見通しがわからず。カミサンの働く大学の職員は講堂に集められていた。結局、学校で夜明かしして、カミサンは今朝の7時前に帰宅。いまは眠っている。講堂の椅子は肘掛があるので横になれず寝不足で気持ち悪い、頭が痛い、と。

 息子はそんなことはお構いなく、ケロッとしている。今日はスイミング・スクールを休ませる。

 僕は午前2時半まで起きてニュースを見ていた。カミサンが泊まりを決めたのは午前0時頃だったろうか。結局、東京メトロと西武鉄道は0時前に復旧し始めたけど、駅の混雑具合がわからないので動かないほうがいいだろう、との判断。

 昨日は、午前中に病院だったけど、それで足が痛くなったので会社に行くのを中止、自宅に戻ってきていた。不幸中の幸いだった。揺れの後、腰が抜けた状態になった。これが、腰が抜けるというやつか、と感心していた。

 twitterは地震関係の「拡散希望」tweetであふれている。2nnも地震に染められている。

 三陸海岸の低地は全滅気味。地盤沈下して海が入り込んでいるらしいところもある。太平洋で連続してM7クラスの地震が続き、そのたびに津波が押し寄せている感じ。いまも津波が押し寄せているらしい。気仙沼は大火事、福島第一原発があぶないらしい。第二原発も緊急事態。

 二つの原発が破裂したら大変なことになるが、その可能性が出てきた。

 未明4時半頃から、新潟・長野辺りでM6地震。その後も余震が続いている。一気にこの辺りが震え始めたという感じ。しばらくの間、日常生活というものがなくなってしまった感じ。

 テレビで、死亡者の氏名が十人くらい放送されるけど、宮城では200〜300人の遺体が発見されるとか、夜が明けてみると死者不明者あわせて千人を超えていることがわかって、既に個々人の名前なんて無意味に思われる大規模な災害だと思った。もう、こうなると個人の人生とか運命とか吹き飛んでしまっている。

 一気に日本の「これまで」が吹き飛んでしまった。

 何のバチが当たったんだろう、と思ってしまう。いろんなことが降り積もって、そのバチが一気に当たったのか、と。

 会社の人たちも帰宅できなかったんだろうな。外回りが多い社長は外出だったかもしれない。

 身勝手なのかもしれないけど、本当に自宅に居て幸いだったと思う。週末金曜日だったのも幸いしたかもしれない。取り敢えず東京については、土日で修復するゆとりがあると思う。そして僕は在宅状態で助かったのだと思う。これで僕も会社だとしたら、息子は保育園で夜明かししたことだろう。僕は副作用でぴりぴりと痛み、化膿した指の足で自宅まで歩いて帰ってきたかもしれない。

 九州の義父や義妹から「(息子は)無事か」のメールや電話。息子は本当に誰もに愛されている。

従兄弟のところは奥さん、従兄弟ともに勤務先から帰れず、上の子が中学生で自宅でひとりきり、下の子は保育園で夜明かし状態だったらしい。奥さんの実家は気仙沼。

 そういえばSちゃん、Hさんはどうしたろうか。(大学時代の友人で仙台に居住、その後 Facebookで無事を確認)

 津波は種子島にも到達しているらしい。太平洋岸は北海道から沖縄まで津波警報、大津波警報で赤くなっている。

2011年3月12日(土) 10時9分
 秋田沖でも地震。浅いところでいっせいに揺れ始めている。新島神津島でも。

2011年3月12日(土) 10時28分
 福島原発のどちらかは、ガス抜きを始めたそうだ。大丈夫大丈夫、とアナウンスされているが、風向きから判断しているのかな。……と思ってネットで東北のアメダスを開いたら、全域欠測状態。福島以北で「XX」が並んでいる。北海道も欠測だから、福島あたりでラインが切れているんだろう。ネットもつながらないのだろう。400万世帯以上が停電なので、頼りは乾電池のラジオだけ、という状態らしい。ケータイもスマホも、こうなると無力だ。

5年前。2011年。震災。

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▲2011年3月17日。計画停電のため運転を止められた自販機と張り紙。

その日、抗がん剤治療中の私は午前中は病院へ行き、午後は会社に出ようと思っていました。しかし、薬の副作用で足指があまりにも痛く、また気持ちも悪く、とても会社どころではないので、職場に連絡をして、正午前には家に帰ってきたのでした。

午後、居間のソファで、タイムスタンプが 14:47の職場のメールを読み始めたところで揺れが始まったのでした。かつて経験したことのない揺れです。いつ終わるかわからず、もしかしたらこのマンションが崩れ落ちるまで、どこまでも揺れが大きくなるのではないか――初めて地震に対して恐怖を感じました(神奈川県出身なので地震には馴れていました)。

すぐにテレビを付け地震速報を確認です。結局その後、テレビは数日間つけっぱなしとなりました。

状況を確認し、保育園に息子を迎えに行けたのは不幸中の幸いです。もし私が病院からそのまま職場に行っていたら、3歳の息子は保育園で夜を過ごしたことでしょう。いっぽう、仕事に出ていた家人は電車が止まってしまったので職場に泊まり、眠れない夜を過ごして翌朝ふらふらになって帰宅しました。

すぐに保育園に行けたわけではありません。小一時間、部屋に座り込み、唖然としてテレビのNHKを眺めていました。テレビ画面の中の強烈な映像と、一人きりの心細さと、このまま外に出て、次の大きな揺れが来たらどうしよう、という怖ろしさで動けませんでした。この辺は木造の密集地なので、マンションの中のほうが安心です。それに、生まれて初めて腰が抜けてしまったというのもありました。

息子を迎えに行った保育園では明かりが消え、暗い教室の真ん中に先生と、防災頭巾を被った子どもたちが集まり、先生が本を静かに読み聞かせしてくれていました。息子を受け取った私は、私と家人それぞれの両親に無事を連絡したのでした。その日帰れなくなった家人とも PHSで連絡を維持できたので、未だに PHSを手離せず、スマホとの2台持ち状態のままです。

その後、物流が滞ったり、放射能に怯えたりの日々が始まるわけですが、それはまだ続いているのですね。東京に居ると、そんなことを忘れがちですが。けど、思い出しては、意味を、何をすべきかを考え続けないといけない。そう思います。

(2011-03-14)自分を越えて、意味を見つけ出すこと。それが人かもしれない: 機械太郎の東京静止空間

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▲2011年3月11日、午後4時過ぎ。防災頭巾を被って保育園から帰ってきた息子。テレビはNHKに合わせてつけっぱなしに。

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▲震災翌日、「つなみごっこ」で遊ぶ息子。しかし笑みは無く。

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▲2011年3月15日。近所のスーパー前には、自転車が車道にあふれるほど。この時点で、店の商品棚には欠品が目立ち始めていた。

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▲2011年3月17日。都庁下のパスポートセンターには長蛇の列。


▲福島第1原発の報道を見て「しょうぼうしさん、がんばれ」と当時3歳の息子が描いた。炎を吹き上げる原子炉建屋と、較べて小さい消防車、空にはヘリ。

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「小1の壁」で大減速、水面スレスレで巡航中。


https://pixabay.com/

いわゆる「小1の壁」というやつだったんでしょうか、とにかく息子が小学校に入学してしばらくした 2014年5月から、忙しい、時間が無いということで、ブログを書いたり tweetしたりする方面にエネルギーを注げなくなってしまいました。

いまでも相変わらずの忙しさで、朝は起きてからの 2時間、夕方は帰宅してからの 5、6時間を子どもと家事とに食われていますが、ようやく少しゆとりが出来てきたというか、日常の時間からゆとりをくすねる術を見つけたというか、水面スレスレの低空飛行ではありますが、ブログでも書こうかと思えるようになりました。

それでも、やっぱり自由になるのは午前0時過ぎてからなんですけどね。

それに、今度は老親の介護とかが目前に迫ってきているみたいで、時間を取るのは難しい。けれども、ここで B級プログラマの 50男が不様にもがいている様子を書いておかないと、全国のご同輩が孤独とともに孤軍奮闘し続けるのだろうと思い、それに対して我が近況が少しでも慰めになれば、とエントリを再び書くことにしました。

といっても、どこまで頑張れるかわかりませんけど。

あー、「イクメン」て言葉は嫌いです。語感悪いでしょ。それに、そんな一言でわかったようなフリするのもイヤだし。

【参考】
小1の壁とは? | 東急グループの学童保育

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これじゃぁ、まるで Facebookがエッチなサイトだ。

ファイル転送に WinSCPというソフトを使っていて( もちろん名前の通り Windows用です )、起動すると「最新版が出てるよ。更新する?」とアナウンス。

朝イチで、まだ仕事を始める前だったので、さっそく落としました。仕事が始まって、いよいよ乗ってきたときにいきなり「更新しました、再起動してください」なんて、抜けたことをかますどこかのOSより、ずっとましです。

そこで、WinSCPのダウンロードサイトに行ったのですが、その時の画面(一部)が、これ。たまたま、ふたつの広告が並んだだけなんだけど、ぱっと見、情緒レベルで誤解を招きそう。

AIが広告表示に絡んでくると、画像とか文言とかを瞬時に解析して、同時に表示される広告を穏当な組み合わせにするとか出来るようになるんでしょうけど、それまでの間はこんな具合なのかな。

Fxnmhowa

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