ビジネス

2013.07.02

視界を奪わず心を奪う「ラジオ」

ラジオのデジタル化の意義がいまひとつわからない。そんなに“高品位化”してどうするよ。仕様だけ先走ったスペック莫迦な日本の製造業的悪い面が出てるんじゃないかなぁ、と思った。

ラジオの特徴は、ユーザの視界を奪わないこと。だから、「ながら」に向いている。いまはどうだか知らないけど、かつての受験生の必需品は深夜ラジオだった。「ナッチャコパック」とかね。それに、ほら、タクシーはよくラジオつけてるじゃん? 文化放送とかニッポン放送とか。

ナッチャコパックが直接的に勉強の役に立っていたわけじゃないけど、自分は一人きりではない、世界とつながっているんだ、という感覚を自己醸成するには役立っていたのだと思う。( まあ、十分に眠るほうが役立つと思うけど )

それに、アナログ放送なら鉱石ラジオで受信して聴くことができる。シンプルな構造は省電力だし( 電池要らない )、単純構造で非常事態で威力を発揮する。小学生の頃の私も作ったことがあるくらい簡単だ。あり合わせの材料から鉱石ラジオを作る冒険物語の主人公がいた気がするけど、実際、マクガイバーなんか簡単に作っちゃいそうだよね。

そもそも、「つながっている感覚」を生み出すのに、視覚を使う必要はない。解像度の低い画像でも、コミュニケーションの場面では十分に役立っている。たとえば、トイカメラ風の画像処理をするアプリとか、敢えて低解像度化を愉しんでるでしょ?

むしろ、画像というのはコミュニケーションでは添え物的なのかもしれない。何と言っても、相手が何を云っているのか、云わんとしているのかということが最重要のはずだから。百聞は一見に如かずとは云うけれども、それは状況説明という事実についてのことであって、対する相手が何を考えているのかというのは、言葉に、つまりは音声に尽きるしか無いのだ( 但し、エスパーは除く )。

【参考】
GoogleグラスよりもAppleのiWatchじゃないか、という調査結果。
http://ascii.jp/elem/000/000/803/803176/

音声はテキストよりも肉薄的で、動画よりは他人的という程よい距離感を持っているように思う。見えないけれども聞こえる、という一種「カーテン越し」感覚というのかな。さらに考えを進めてみると、つながってる感覚には、おしゃべりは要らないことに気がつく。極端な話、何処かのカフェの店内の音を中継してくれてもいい。必要な時に、ニュース、天気予報、交通情報が聞こえてくればいい。

ということで、実際にそんなサービスがあったりする。

【参考】
本当にパソコンでの作業が捗った!環境音としてカフェの喧騒を流す「coffitivity」 http://www.danshihack.com/2013/03/22/junp/webservices_coffitivity.html

てことで、ラジオのデジタル化なんてことではなく、もっと本質的なことにお金つかいましょうよ。


2012.06.08

リコールと配送と社会的責任というか客側の道義というか。

商品回収に関するお詫びとお知らせ

夕方に近所のスーパーで買った牛乳が、ドンピシャのリコール品でした。風呂上がりにケータイでNHKニュースを眺めて気づいたけど、これ見なかったら翌朝、つまり今朝使っていました。自分一人なら気にせず飲んでしまっただろうけど、小さい子どもが居るとどうしても閾値が厳しくなります。この辺は去年からの放射能騒ぎと同じかな、と思います。「それくらいの放射能、問題ないよ」としたり顔で話す人の気持ちもわかりますが、小さな子どもが居るのと居ないのとでは、その辺に対する閾値が大きく違うと思います。

話は森永の牛乳に戻りますが、今回は店頭からは早速回収がおこなわれていることでしょう。既に購入されてしまった分は、空容器(=紙パック)を送れば代金が返されるとのこと。ここで違和感を感じるのですが、果たしてどれくらいの人が返金のために空容器を送るのでしょうか。

168円のためにわざわざ紙パックをメーカーに送るのは何だか面倒です。送り返す手間ヒマという時間費用に加え、送り返すための輸送費や燃料に人件費、そこから発生する二酸化炭素、フリーダイヤルに送り先を問い合わせたりするとサポートセンターでは人間が受け答えするので相応の人件費、そのことによる別の問い合わせに関する逸失利益などなど、環境に与える負荷も含めていろんなコストが発生するだろうことが想像できます。

ということで我が家としては、ここは百数十円を無かった(=捨てた)ものとして、何事もなかったかのようにササッと新しく牛乳を買い直すというのが合理的な判断に思われます。

「でも、なんか悔しい」と家人。

では、こういうのはどうでしょう。今回の回収対象品のうち、既に買われてしまって、しかも返金を要求されなかった品物については、返金に相当する金額プラスアルファ分を森永乳業が慈善事業に寄付するというのは。

「それだったら許せる」と家人。

○○○してくださいね、そうしたら返金します。はいそうですか、それではよろしく――と何の疑問も持たずに返品するのもアリですが、返品にともなうコスト情報がもっと精密にわかるとしたら、消費者は色々な選択肢を持てるだろうし、企業側の持つ社会的責任にもいろんなレパートリーが生まれるんだろうな、と思ったわけです。



2012.04.26

「トイレの番頭さん」システムのアイデア

覚え書きメモ。クリエイティブコモンズだかオープンビジネスモデルだか何だか知らんけど、とにかく公開しとこ。誰か作ってくれないかな。サイバーエージェントのモックプランコンテストにでも出そうかしらん。


  • すべてのトイレにバーコードを。

  • まずは「トイレの番頭さん」システムがトイレの個室ごとにユニークなバーコードを発行する。

  • バーコードがトイレの個室に貼られる。( ところで、世界にはモブとかゲリラとかボランティアなんて言葉があるね )

  • トイレの利用者(=ユーザ)は「紙が無い」「汚れてる」などをバーコードとともに「トイレの番頭さん」に投稿する。

  • 「ここはキレイで好き」とか「設備が最新で気に入った」「空いてて良い」などポジティヴフィードバックもあり。

  • 「トイレの番頭さん」システムが投稿を場所別、時間別など様々な軸に束ねて管理する。

  • 施設管理者(=大旦那 )は専用の管理画面からバーコード貼付の設備について投稿をチェックできる。

  • つまり大旦那は番頭さんからオーソライズされているわけで、持ちつ持たれつ。( 有料でオーソリ )

  • オーソリ済みのトイレの入口には「トイレの番頭さん」ステッカーが貼られるのでユーザは安心。( 世界初のトイレ認証局?)

  • ユーザには「今日のトイレ情報」とか「健康ワンポイントアドバイス」なんてメルマガをお届け。


なんのことはない。私自身が「あったらいいな」と思うサービスなわけです。Googleマップとかフロアマップとかで簡単検索できたら、危急の折に大変便利かと。

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